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『日本史史料一問一答』

BLOOM参考書紹介シリーズ

概要（レベルと目的）

『日本史史料問題一問一答 完全版』は、主に共通テスト～難関私大、

さらには旧帝大レベルまでを視野に入れた受験生に対応した、

史料対策に特化した一問一答形式の問題集です。

教科書や通史ベースの知識がある程度定着してきた中級〜上級者向けの位置づけですが、

「史料対策が不安」「文章を読むと混乱する」と感じる受験生にとっては、

史料の読み方を体系的に身につける足がかりとしても有用な一冊です。

この参考書の目的は明確で、「史料文の読解力を高め、

正確に内容を把握して設問に対応できる力をつけること」です。

現代語訳されない原文資料や難解な文語体の史料が出題される大学が増える中で、

単なる暗記だけでは対応できません。本書はそうした史料に慣れ、

出題者の意図を読み取る読解力・処理能力を鍛えるためのトレーニング教材として優れています。

この参考書を仕上げるとどうなるか

『日本史史料問題一問一答 完全版』を最後までやり切ると、

「史料に対する苦手意識がなくなり、出題者の意図を読み取って設問に正確に答える力」

が身につきます。たとえば、原始・古代の「風土記」や中世の「建武式目」、

近世の「田沼意次の上書」、近代の「五箇条の御誓文」などの典型的な史料については、

語句の意味だけでなく、背景や意義、登場人物との関連まで理解したうえで処理できるようになります。

特に、MARCHレベル以上の私大や早慶、旧帝大の記述・論述問題では、

単なる知識ではなく「この史料から読み取れる事実は何か？」

「なぜこの表現が使われているのか？」といった深い読解が求められます。

そうした出題に対しても、本書を通じて数多くの史料に触れ、

慣れておくことは大きなアドバンテージになります。

参考書の使い方（概要）

この参考書を効果的に活用するには、「史料そのものを読む力」と

「史料から設問に対応する力」を分けて意識することが大切です。

まずは通史の復習と併行しながら、該当範囲の史料を一つひとつ確認していきましょう。

ただ漫然と史料を眺めるのではなく、「この史料が書かれた背景は？」

「なぜこの表現なのか？」「何を伝えたい史料なのか？」

という視点を持つことが、効果的な学習のポイントです。

参考書の使い方（Stepごと）

STEP１：まずは問題にチャレンジする

該当する史料を読み、設問の一問一答に自力で取り組んでみましょう。

初見でも空欄にせず、今の知識で考えて答えることが大切です。

ここでの目的は、現時点での読解力や知識の確認です。

STEP２：答え合わせ

答え合わせをしたら、正解・不正解を確認するだけでなく、

解説をしっかり読み込みましょう。

なぜその答えになるのか、史料のどの部分が根拠になっているのか

を意識しながら読むことが重要です。

STEP３：解説を活用して深堀学習

重要語句や背景知識、関連年号などをノートにまとめ、

体系的に整理していきます。

できれば該当史料の全文や文脈も書き写すなどして、

視覚的にも記憶しやすくすると効果的です。

STEP４：復習

苦手な史料やよく出る定番史料をリストアップし、重点的に再確認しましょう。

「なぜこの史料が重要なのか」を

自分の言葉で説明できるようになると、実戦力が格段に上がります。

まとめ

『日本史史料問題一問一答 完全版』は、史料問題に特化しつつ、

単なる語句暗記にとどまらず「史料の背景・文脈を読み取る力」を養うための一冊です。

最大のコツは、「答えを覚える」ではなく、「文脈の中で理解する」姿勢を徹底することです。

そうすることで、早慶や国公立2次試験のような高度な記述・論述にも対応できる力が自然と養われます。

注意点としては、通史の知識がある程度ないと、史料単体では理解が難しい部分もあるため、

通史復習と並行して使うのがベストです。解説を読んで「わかったつもり」で終わらず、

音読やノート整理などのアウトプットを積極的に行いましょう。

最適な使用時期としては、高3の夏以降の実戦期はもちろん、

記述や論述対策を早めに始めたい高2冬〜春にもおすすめです。

直前期の史料確認用としても非常に頼れる1冊です。

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