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  • 早稲田大学文化構想学部〔国語〕過去問分析

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    過去問分析|早稲田大学文化構想学部【国語】

    早稲田大学文化構想学部の国語は

    ずばり「高速・複数テクスト情報処理型」が大きく求められる試験です。

    また、評論文と近代文語文の融合問題が出題されることも特徴にあげられます。

    この記事では、早稲田大学文化構想学部国語の出題傾向、学習法を紹介します。

     出題傾向の構造分析

    90分という試験時間に対して極めて情報処理量の多い「複数テクスト比較型」の試験であることが明確です。配点は全75点(推測:大問1が25点、大問2が20点、大問3が30点)のマークシート式中心で、一部に漢字の書き取り等の記述が含まれます。
    項目
    構造的分析結果
    1. 毎年共通している出題
    パターン
    完全固定の3大問構成:大問1(近代文・複数テクスト)、大問2(現代文単独)、大問3(現古漢融合・複数テクスト)。
    大問1のテーマの一貫性:2024年の福沢諭吉の競争論、2025年の幸徳秋水らの西洋語翻訳論、2026年の正岡子規の俳句革新と西洋語受容など、「近代日本における西洋文化・言語の受容」がA・Bの2つの文章で問われる。
    大問2のカタカナ→漢字記述:毎年、指定されたカタカナを漢字に直して記述する設問が配置される。
    2. 年ごとに変化している
    要素
    大問3(現古漢融合)の構造とテクスト数:2024年は1つの解説文の中に『方丈記』や白居易の漢詩が組み込まれる形式でしたが、2025年は甲・乙・丙・丁の独立した4テクスト、2026年は甲・乙・丙の3テクスト(訓読論と『二十四孝』)となり、参照すべきテキストの分割数と眼球移動の物理的負荷が年々変動しています。
    3. 合否を分ける設問の特徴
    複数テクストの論理的すり合わせ問題:大問1において「Aの文章の観点からBの文章の事象をどう評価するか」(例:2026年問8、正岡子規の西洋語に対する態度とAの文章の主張を照合する問題)など、2つの文章の共通点・相違点を正確にマッピングする設問。
    4. 得点源になる問題
    知識直結型の設問:大問1・2における語彙・空欄補充問題、大問3における漢文の基本的な返り点・送り仮名の適用(例:2026年問20の白文訓読)、古典の文学史や歴史的仮名遣いの基礎知識で即答できる問題。
    5. 時間が足りなくなる原因
    物理的な参照作業の多さ:大問3において、解説文(現代文)、古文、漢文(書き下し・白文)、そして注釈を何度も往復して事実関係を照合しなければならず、テキスト間の情報検索に膨大な時間を奪われます。

    問われている能力の分析

    文化構想学部の国語において重視されている能力を、高い順に優先順位をつけて分析します。

    1. 処理速度

    90分間で、擬古文を含む長文2題(大問1)、抽象的な現代文(大問2)、そして複数の古典・漢文テキスト群(大問3)を処理する必要があります。1文ずつ丁寧に和訳・精読するのではなく、設問の要求に従って複数のテキストから該当箇所を瞬時に検索し、情報を繋ぎ合わせる速度が最優先されます。

    2. 思考力(比較・対照能力)

    大問1ではテキストAとB、大問3では甲・乙・丙といった複数の文章が提示されます。単一の文章の理解にとどまらず、「Aは西洋語を排除すべきと主張するが、Bの子規は積極的に受容している」といった対立関係や補完関係を頭の中で構築し、相対化して思考する力が求められます。

    3. 知識量

    大問1の明治期の文章は、硬質な漢語(例:2024年の「ルサンチマン」「功利」、2026年の「擬似的」など)の知識がないと文脈を見失います。大問3も、漢文句法や古文単語、背景知識(2026年の「訓読の歴史」や2025年の「藤原道長と一条天皇の関係」など)の有無が読解スピードに直結します。

    4. 論理性

    現代文における空欄補充問題や、脱落文の挿入問題において、前後の文脈から論理展開(順接・逆接・具体化・抽象化)を正確に読み取る力が問われます。

    5. 応用力

    漢詩のルール(押韻や平仄)や歴史的背景(例えば、一条天皇や藤原道長の人間関係)など、教科書で学んだ基本知識を、初見の説話や日記文学の読解に当てはめる応用が求められます。

    6. 記述力

    記述問題は漢字の書き取りのみであり、論述問題は存在しません。自ら文章を構築する記述力は優先されていません。

    合格者と不合格者の違い

    合格ライン(得点率70%〜75%)を超える受験生は、以下のように解き進めます。

    解く順番: 大問3(古文・漢文) → 大問2(現代文・単一) → 大問1(現代文・複数)

    知識で確実に取れる大問3を最初に片付け、次に処理負荷の低い大問2を解き、最も時間を要し疲労を伴う大問1の複数テキスト比較に残り時間を全投資します。

    時間配分: 大問3:25分 → 大問2:25分 → 大問1:35分(残り5分で見直し・マークミス確認)。

    捨て問の判断基準

    大問1や大問3における「内容一致問題」のうち、選択肢の文章が長く(50文字以上)、照合箇所が複数のテキストに散らばっていて、検索に「3分以上」かかると判断した瞬間に保留(または勘でマーク)し、次の問題へ進みます。

    差がつく設問への対応

    合格者は、大問1のテキストAとBを読む際、それぞれが「対立関係」にあるのか「補完関係」にあるのかを余白に図式化(例:A=文字推進、B=文字否定)しながら読み進め、比較問題に即答できる準備をしています。

    不合格者の失敗パターン

    大問1から順番に解き始め、明治期の難解なテキストAで時間を使いすぎ、大問3の古文漢文の知識問題を残したままタイムアップになる。
    大問3で、すべてのテキスト(甲・乙・丙・丁)を「最初から最後まで完璧に和訳しようとする」ため、時間が破綻する。

    学習ロードマップ

    偏差値60レベルの受験生が合格点に到達するための戦略です。

    ① 6ヶ月前(夏休み〜9月)

    やるべき参考書レベル: 『漢文早覚え速答法』『古文単語315』『現代文読解の基礎講義』
    演習量の目安: 漢文句法・古文単語の暗記(毎日1時間)。現代文は1日1題、構造を意識して要約する。
    過去問の回し方: 早大文化構想の過去問を「1年分だけ」時間を気にせず解き、出題形式と己の距離を測る。
    強化すべき能力: 大問3で瞬殺するための「基礎知識の完全自動化(知識量)」。句法や単語を見た瞬間に訳が出る状態にする。

    ② 3ヶ月前(10月〜11月)

    やるべき参考書レベル: 『早稲田の国語』『現代文と格闘する』。明治期の文語文に慣れるための問題集。
    演習量の目安: 週に2回、早稲田レベルの長文(複数テキスト型)に触れる。
    過去問の回し方: 文化構想学部および文学部(傾向が酷似)の過去問を5年分実施。1題ずつ時間を計って解く。
    強化すべき能力: 「複数テキストの比較読解力(思考力)」。2つの文章の主張のズレを言語化する訓練を行う。

    ③ 直前期(12月〜入試本番)

    やるべき参考書レベル: 新しい参考書には手を出さない。過去問演習のみ。
    演習量の目安: 週に2〜3回、90分の通し演習。
    過去問の回し方: 文化構想・文学部の過去問を直近10年分を完全時計管理で実施。90分の試験を「80分」で解き切る負荷トレーニングを行う。
    強化すべき能力: 「処理速度」と「判断力」。時間がかかる問題を切り捨てるシミュレーションを徹底する。

    やってはいけない勉強法

    非効率な勉強法: 現代文をただ読んで、漫然と選択肢を選ぶこと」。文化構想の現代文は論理構成を問うため、傍線部の言い換え箇所を本文中から特定するプロセスを言語化しない演習は無意味です。
    合格から遠ざかる学習パターン: 「古文・漢文を独立した科目として別々に勉強し、融合問題を軽視すること」。実際の試験では、和歌の背景を漢文から読み取る、といったテキスト間の越境が求められます。別々に読解する勉強だけでは、本番の複雑な参照作業に対応できません。
    よくある誤解: 「文化構想学部だからサブカルチャーなどの軽い文章が出る」という誤解。実際には、大問1で福沢諭吉や幸徳秋水、大問2で藤原辰史の食糧権(2026年)など、極めて学術的で硬派、かつ歴史的背景を伴う重厚なテキストが出題されます。

    まとめ

    1. この大学のこの科目は高速・複数テクスト情報処理型」である。
    2. 差がつく本質的ポイント
    明治期の擬古文を苦にしない語彙力と、複数テクストから必要な情報を瞬時に検索・照合する眼球移動・処理速度。
    3. 今からやるべき最重要アクション3つ
    ・漢文句法と古文単語を「1秒で意味が出るレベル」まで極める
    ・近代日本(明治期)の啓蒙思想や言語論の文章に触れ、硬質な漢語に慣れる
    ・過去問演習時、テキストAとBの主張を余白に数語でメモ・図式化する習慣をつける
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